コイビトは
２　ストリートライブ
大学生活は、高校時代に比べると気分もかわっているせいか、とても気が楽だった。
授業は興味深いし、もちろん大学生だってテストはあるが、友だちとノートを見せ合ったり、一緒に勉強したりして、何とか乗り越えていけた。

文学部は、女の子の割合が多かったけれど、男ももちろん何人もいて、俺はまず男たちと仲良くなって、それから何人か、女の子とも仲良くなった。
素朴な女の子が多いせいか、それほど恋愛は積極的に起きなかったけど、一年が経つころには何組かのカップルが出来たようだ。


俺は、理由を聞かれると別に何か理由があるわけでもないのだが、特に誰かと親密になることもなく、悪く言えばうわべだけで女の子や男たちと付き合っていた。


自分らしくないことにもなんとなく気づいていたが、事件以来、俺は性格自体が変わってしまって、今はこれが自分なのかと納得していた。




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表紙・目次

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