コイビトは
ああ、もう間に合わない――
「…え?」
扉が閉まる。
発車する。
――俺の、終電。
いや、それよりは
「あの、もうすでに彼女とかいたり、迷惑だったらごめんなさい、でも、でも
もし良かったら…というか、何というか…」
原田さんは言い訳をするように、しどろもどろ、うつむきながら言う。
俺は、どう答えたものかと困って、とりあえず、終電が行ってしまったことを伝えようとしたら
(焦っている。そんなこと言われても、彼女だって困るだけなのに)
原田さんは
「良かったら!!!
本当、良かったらでいいから…良かったら…返事、ください」
「…え?」
扉が閉まる。
発車する。
――俺の、終電。
いや、それよりは
「あの、もうすでに彼女とかいたり、迷惑だったらごめんなさい、でも、でも
もし良かったら…というか、何というか…」
原田さんは言い訳をするように、しどろもどろ、うつむきながら言う。
俺は、どう答えたものかと困って、とりあえず、終電が行ってしまったことを伝えようとしたら
(焦っている。そんなこと言われても、彼女だって困るだけなのに)
原田さんは
「良かったら!!!
本当、良かったらでいいから…良かったら…返事、ください」