【完】お前の唇、食べていい?
「どうして顔真っ赤にしてるの?」
「は!?お前、恥ずかしくねーの!?」
「……なんで?ちゅうなんてちっちゃい頃にいっぱいしたじゃん。今更恥ずかしくないでしょ?」
「ちっちゃい頃とは違うだろ?」
「同じでしょ?航は航じゃん…何怒ってるの?」
「お…怒ってねえ!」
航はそう言って叫ぶと、階段をズンズンと降りて行った。
そして振り向いた。
「しほりさ、俺とちゅうしてドキドキしなかったの?」
「ドキドキ?うーん……」
私は首を捻った。
「うーん……」
航も私と一緒に首を捻った。
私は階段を下りて航の隣に並んだ。