願わくは…君の右翼に
私も後を追い廊下に並ぶ。
「ねぇねぇー。」
急に私に話しかけてきた声に視線を向ける。
「初めまして?私、宮野 初祢。同じ小学校だったんだけど覚えてる?」
無邪気な笑顔で話しかけてきた宮野初祢。
覚えてるも何も私が嫌いなパターンの人。
初祢は私が3年生の頃仲がよかった友達。
でもあれから話してないから“初めまして”に変わるんだ。
「初めまして、私、「美奈ちゃんじゃろ?覚えとるよー。」
私の言葉に被さり初祢は言った。
どの“覚えてる”だろう。
存在を?名前を?性格を?
「覚えてくれてたんだー。ありがとう。」
とりあえず笑顔で返しておく。