マスカラぱんだ


「え?碧が?跡を継ぐの?」

「まだはっきり決まった訳じゃないけどね。碧も他にやりたいことがあれば、違う道を選んで欲しいと思っているし。」


碧がどんな将来を選んでも、僕は応援する気でいる。

だって碧は、大事な僕の弟だから。


「そうなんだ。碧が病院を・・・。」

「紫乃ちゃん?どうかした?」

「ううん。何でもない。葵先生。このパスタ美味しいね。」


そう言ってニコニコしながら、食事をする可愛い君に見とれて、僕はちっとも気付いてあげられなかった。

君が不安になっていたことに・・・。


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