マスカラぱんだ


**紫乃**


やっぱりサイコー!

このスピード感とハラハラ感が堪らない!

私はコースターの一番高い位置で、両手を上げてバンザイをした。


「キャー!葵先生?!楽しいね?!」


緩いカーブで隣に乗っている先生に声を掛ける。

てっきり先生も私と同じように、楽しんでいるものと思っていたのに。

真っ青な顔をしながら、必死に手すりにしがみ付いている先生の姿に目を疑った。


「え?葵先生?もしかして?」


次の言葉を言おうと思った時、真っ逆さまに落ちて行くコースターに。

さすがの私も、先生の心配をする余裕を失くしてしまった。


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