マスカラぱんだ


**葵**


「ごめん。少しだけ休ませて。」

「葵先生。大丈夫?」

「ん・・ダメ・・かも。」


情けないことに、絶叫マシーンを震える足で何とか降り、君に支えられながらベンチに腰掛けた。

君に心配掛けたくはなかったけれど。

大丈夫だと言うほど、僕はちっとも大丈夫な状態ではなかった。

未だに目が回るし、なんとなく吐き気もする。


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