マスカラぱんだ
**紫乃**
先生が絶叫マシーンを苦手だったなんて、ちっとも気が付かなかった。
自分のことしか考えていなかったことを反省した。
「ごめんね。葵先生。無理させちゃって。ごめ・・んなさい。」
「紫乃ちゃん?もう大丈夫だから。はい。こっち向いて。」
こっち?向いて?って。
え?もしかして。
私また、パンダになっちゃった?!
でも、私のせいで先生に辛い思いをさせてしまった。
だから私は、素直に先生に顔なんか向けられないと思った。