マスカラぱんだ
「碧!ねえ、碧ってば!」
「あ?っんだよ!」
「だから、どうしてあたしと別れたいのか聞いてるの!」
昼休みにマミに、人気のない体育倉庫の裏に呼び出され、問い詰められている俺。
どうしても、こうしても、なかった。
ひと言でいえば・・・飽きたから?
でもそんなこと言ったら、逆上されてるのがオチ。
だから俺は、嘘をマミに言った。
「他に好きな奴が出来た。」
「誰?」
誰って、聞かれても困る。
でも目の前で、マミにキレられるのはもっと困る。