マスカラぱんだ


碧の甘いキスが次第に熱を帯び、長く、深く、唇を吸われる。

そして、私の上下の唇をこじ開けるように、それは侵入して来た。

ねっとりした柔らかさと、熱さを帯びたモノが、自分の口の中でうごめく。

それが碧の舌だと気付いたのは、しばらく経ってから。

そんな戸惑いと驚きに支配された私は、あっという間にベッドに押し倒される。

そして碧の積極的なキスは止まるどころか、ますます荒く激しさを増していった。

碧を嫌いじゃない。だって彼氏だし。

でも。でも!でも!!

優しさも甘さも感じない、碧のディープキスは嫌い。


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