マスカラぱんだ


首を左右に振って抵抗をしてみせる。

そこでようやく碧の荒く激しい動きが止まった。

その隙に、私は必死で思いを口にする。


「碧。お願い。止めて。」

「ん?ヤメらんねーよ?」


え?

自分の耳を疑った。きっと私の聞き間違いだと。

でもこの後。確かに聞こえた碧の言葉に、頭を殴られたようなショックを受けた。


「だって俺。もう、タッてるし。」


この言葉と共に、ニヤッとした笑みを浮かべた碧は、いきなり私の胸を鷲掴みにした。

ディープキス以上の衝撃が、私を襲う。

でも、この衝撃はこれで終わりではなかった。


< 4 / 258 >

この作品をシェア

pagetop