マスカラぱんだ


**紫乃**


やだ。もしかして私、先生に支えてもらっている?

自分の不注意でトレイをひっくり返し、挙句の果てにはベッドから落ちそうになってしまった私を、先生は逞しい腕で支えてくれた。

近いよ。先生の顔がこんなに近い。

こんな時なのに、不謹慎にも嬉しいなんて思ってしまう自分に、恥ずかしさが込み上げる。


「ごめんなさい。私・・。ええ?!」


なんとかお礼の言葉を口にした私を襲ったのは、衝撃的な出来事。

なんと私は先生の手によって、ベッドに押し倒されたのだった。


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