マスカラぱんだ
~数日前~
「おい、お前。福田紫乃【ふくだしの】?俺と付き合わね?」
休み時間に私を呼び出した、碧にいきなり告られた。
碧とは、同じクラスになったことは一度もない。
それどころか、今まで一度も話をしたことすらなかった。
でも、背が高くておしゃれで、大人っぽくて、学年でも目立つ存在だった碧。
そんな碧に、実は密かに憧れていた私。
「私と?付き?合う?」
「そう。何?嫌なの?」
「え?とんでもない!です。よ、よろしくお願い・・します。」
碧の告白に、私は頭を下げてすぐにOKの返事をした。