マスカラぱんだ


だから私は、こうするしかないと思った。

先生と唯一の繋がりの碧に頼るしかない。と。

碧は廊下の壁に寄り掛かり、私の差し出した袋をチラリと横目で見つめる。

でも見つめるだけで、その袋に手を伸ばそうとしない。


「何で?自分で渡せば?」

「それが出来たら碧に頼まないよ。」


そんなウジウジした想いを抱えている私の耳に、碧の爆弾発言が飛び込む。


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