想い出の宝箱




「翔太くんは記憶喪失です


でも、人に関する情報が欠けているといった状態です

自分のこともちろん他の人もでしょう


家族・友人などもです


しかし、生活するために必要な知識など

学力などは覚えているようです」




「いつ思い出すんですか・・?」


翔太のお母さんがフラフラになりながら尋ねた



「いつなどといったことはわかりません


何か些細なことですべて思い出す患者さんもみえますよ



まぁ、本人次第でしょう」


「そうですか・・・」



「嘘だ・・・」


「彩ちゃん・・」


「嘘だよ、翔太が私のこと忘れるわけない!!」


急いで集中治療室にいる翔太のところへ


私は走った






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