想い出の宝箱
「私の好きなようにさせてよ!!」
「嬢ちゃん、それでいいのか?」
おじさんはベンチに座る私に
目を合わせしゃがんだ
「嬢ちゃんには家族はいるか?
友達はいるか?」
「いる・・・」
「そいつらは嬢ちゃんが死んだら
どうなる?
死んだ身にとっちゃもう関係のないことかも
しれねぇが、残った人たちのことも考えろよ」
最初に浮かんだのはお母さんだった
毎日疲れててもお見舞いに来てくれて
私を元気づけてくれた
美咲と夏美も涙を流しながら私を支えてくれた
侑吾も部活で疲れてるのに
夜にはお見舞いに来てくれて
私が元気になるような話をしてくれた
「ごめん、みんな」