想い出の宝箱
いやだなぁと思いながら
検査の時間になったため
看護婦さんが迎えに来た
検査を終えると先生が
「うん、なにも問題はないね
あとはその傷が治って
痛みがなくなったら退院だよ」
と嬉しそうに言った
「・・・はい・・」
トボトボと廊下を歩いていると
「おぉ!!嬢ちゃん!」
「てっちゃんー!!」
松葉づえをつきながらヒョコヒョコ
てっちゃんが歩いてきた
「もうすぐ退院か?」
「うん・・・」
「それにしてはあんまり嬉しそうじゃねぇな」
てっちゃんが心配そうに
私の顔を覗き込んできた