想い出の宝箱
教室につくとさっきまでざわついていたのが
嘘みたいに静まり返った
「彩ー大丈夫やった?」
クラスの女の子達が私を心配して走ってきてくれた
「翔太くんのこと大変だったね」
「彩と翔太くんのことだから
すぐに思い出してくるよ」
「彩のせいじゃないからね」
同情ばっかりの言葉が私に降り注ぐ
同情するくらいなら話しかけないでほしい
やめてやめてやめてやめて
「ごめーー」
「彩!!退院したんだよかったじゃん!!」
ごめん、もう何も言わないで、と言おうとしたら
後ろから広瀬が頭を撫でてきた
「あ・・・広瀬」
「ほんとよかったな」
この前のことを謝ろうとしたら
小声で「この前のこと気にしないで」
と耳元で言われた