想い出の宝箱




一日がなんとか終わり
教室を出ようとすると


まだ席に座って寝ている広瀬がいた



「広瀬ー?もう下校だよ?」



「んぁ・・・」



まだ広瀬は寝てて起きない



「ねぇってば!!」



私が広瀬をゆすると

やっと起きて


「なんだ、彩か」


と不満そうに言った


「なんだって何よ!!」


「ごめんごめん」


「もう下校だよ?」

「あぁ、もうそんな時間か



一緒に帰ろ」


眠い目をこすりながら広瀬は

私をまっすぐ見て言った




たぶん私がこのあと
病院に行くのが分かってて
言っているんだろう




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