想い出の宝箱
昼休みに思わぬ人に呼び出された
「ねぇ、あの噂マジ?」
「あ、はぃ・・」
私の前にいるのはまどかさんだった
腕を組み私を見下ろすようにしていた
「なんで?」
「なんでって・・・」
「あんた、あたしから堂々と翔太を奪っといて
記憶がなくなっただけで離れるの?」
軽々しくそんなことを言う
まどかさんにキレた
「まどかさんには分かんないよ!!
私だって悩んで悩んで・・
苦しくて・・」
どんどん息が荒くなって
昔の喘息に近い状態になってしまった
「でも、一番苦しいのは翔太じゃん
あんたはその翔太を浸り置き去りにして
自分だけ楽になろうとしてんだよ!
いくら記憶がないからって
あんた翔太の彼女でしょ!!」
まどかさんはそれだけ言って
走って行ってしまった
強気なまどかさんだけど
たぶん泣いていた・・・・