想い出の宝箱
「ごめんね、遅くなっちゃって」
校舎を出ながら謝ると
竜也は顔をクシャッとさせて笑った
「いいって、いつもより
長い時間一緒にいられたし」
思わずうつむいてしまう
私を見てまた竜也は笑った
こういうときが一番幸せだ
ニコニコしながら
前を見るとそこには
翔太がいた
「え・・?」
見ると
まどかさんが翔太の腕を引っ張って
笑いあっていた
「大丈夫か・・?」
竜也は心配してくれたけど
私は前の2人にくぎ付けになっていた
すると翔太もこっちに気づき
まぜかばつが悪そうな顔をした
「う・・痛い・・」
その顔を見た瞬間
胃がいきなり痛みだして
私は地面にうずくまってしまった