想い出の宝箱




「ごめんね、遅くなっちゃって」


校舎を出ながら謝ると
竜也は顔をクシャッとさせて笑った



「いいって、いつもより
長い時間一緒にいられたし」



思わずうつむいてしまう
私を見てまた竜也は笑った



こういうときが一番幸せだ






ニコニコしながら

前を見るとそこには
翔太がいた



「え・・?」


見ると

まどかさんが翔太の腕を引っ張って
笑いあっていた



「大丈夫か・・?」

竜也は心配してくれたけど
私は前の2人にくぎ付けになっていた



すると翔太もこっちに気づき
まぜかばつが悪そうな顔をした




「う・・痛い・・」


その顔を見た瞬間

胃がいきなり痛みだして

私は地面にうずくまってしまった






< 337 / 374 >

この作品をシェア

pagetop