想い出の宝箱




「ごめんね

私は翔太を好きってこと
忘れたくないの


記憶がなくったって翔太は翔太


くせだってそのまま残ってる
好きなものだって変ってない


きっと私を守ろうとする気持ちも
変わってないんだよ

今はなくったって
好きって気持ちも思い出してくれるはず




私が翔太を信じなきゃ
誰が翔太を信じるの?」




「・・・それが彩の
本当の気持ちなんだよな?

俺信じていいんだよな?」



「うん」


さっきまでつらそうにしていた顔を
笑顔に変えて竜也は

「じゃあ、絶対幸せになれよ」

と言った


最後に私の頭を
ポンと撫でて後ろを向き
帰る竜也に私は大きな声で
叫んだ



「私、竜也のこと好きだったよー

少しの間だったけど付き合ってくれて
ありがとう!!」


少し竜也は振り向き
手を挙げてまた歩き出した



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