想い出の宝箱
カラオケの帰り2人と別れて
歩いていると
いきなり手を掴まれた
「え!?なに?」
変質者かと思い
後ろを振り向くと
そこには翔太がいた
「ちょっと来て」
やめてよ、反論する暇もなく
手を引かれて走った
ついたのはあの崖だった
「え、ここ・・・」
「彩さ、海・・見たかったんだろ?」
あれ?この言葉・・・
「おれが彩をあんなところに連れて行ったから・・・
俺は最低だ・・・」
間違いないこれは
「彩は俺が守るから」
「思い出したの?」
これはあの事故が起こった日に
翔太が私に言った言葉だった
でも、翔太は笑っただけで
またすぐに私の手を引いて
走り出した