想い出の宝箱
「なにって・・・ブランコ?」
そう言うと男の子が笑って
「そんなことわかってるよ。
なんで一人なの?友達いないの?」
「私・・・この前引っ越してきた
ばかりだから
友達なんていない・・・それに、
私、勇気ない。」
最後のほうはいくら
声を振り絞っても
かすれたような今の私にあった
情けない声だった
なのに、男の子は私の帽子をとって
「あんたさ、もっと顔あげて
笑ってたほうがいいよ
そしたら友達もできるよ」
「でも・・・人見知りだし」
「・・・じゃあ、俺があんたの
友達1号になってあげるよ」
そういって笑った君の顔を今でも鮮明に
思い出せるのはなぜだろう?
あの笑顔に私は救われたからかな?