想い出の宝箱
お別れの日
私と翔太は泣きながら
侑吾にお別れを言った
私は泣きすぎて言葉に
なったかわからないけど
侑吾は「ありがとう」
と言ってくれた
車に乗っていこうとする侑吾が
もう一度私の方へ近づいてきて
「彩、大人になったら
俺彩を迎えに行くから
それまで待ってて」
一言言い残し去って
行ってしまった
さすがにお別れの日まで
翔太がうるさく
言うことはなかった
けど、なにか言いたそうな
顔をしていたが
「彩・・・帰ろっか・・・」
それだけ言って
歩き出してしまった
それが、侑吾と私そして翔太と
過ごした思い出だった