想い出の宝箱



公園のはずれにある
ベンチに座っている
彩を見つけた



だけど、
彩は学校では見せない姿だった

いつも学校では、
明るくて少し気が強い
そんな彩のことを
気になっている男子は多くいた



元気でいつも笑顔な彩



だけど、
今は肩を震わし泣いていた


空を見上げる彩の顔は
好きな人を想い泣いているって

一目で分かるくらい
切なそうな顔だった




俺は、一度躊躇したが

彩が空から目を離しまた、
口元をおさえ大粒の涙を
流す姿を見て

彩のもとへ走っていた




彩は俺を見て
驚き涙も止まった



だけど、
その顔はまだ誰かを想い続けていた





< 93 / 374 >

この作品をシェア

pagetop