想い出の宝箱
公園のはずれにある
ベンチに座っている
彩を見つけた
だけど、
彩は学校では見せない姿だった
いつも学校では、
明るくて少し気が強い
そんな彩のことを
気になっている男子は多くいた
元気でいつも笑顔な彩
だけど、
今は肩を震わし泣いていた
空を見上げる彩の顔は
好きな人を想い泣いているって
一目で分かるくらい
切なそうな顔だった
俺は、一度躊躇したが
彩が空から目を離しまた、
口元をおさえ大粒の涙を
流す姿を見て
彩のもとへ走っていた
彩は俺を見て
驚き涙も止まった
だけど、
その顔はまだ誰かを想い続けていた