君色デイズ
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その後は至って普通に、そして真面目に、仕事で動き回るヨシ姉の後ろを追って1日に行う仕事の流れを把握した。
……と言っても、まだまだ不安で曖昧なところもあるけれど。
とりあえずあたしが1番気をつけなきゃならなそうなのは、豪華な調度品の手入れ……だな。
間違って壊したら最後、絶対に弁償はできない。ヨシ姉にも、無言のプレッシャーをかけられたし。
「ユリちゃん。少し遅くなったけど、今のうちにお昼を食べましょう。」
「……お昼?」
「そう。さっきの私達の部屋でよ。多分他の使用人も居ると思うから、ちょうど紹介してあげられるし。」
他の、使用人……。
そういえば今の今まで、他の誰とも顔をあわせてはいない。旦那様は外出、だから奥様がいないのも、おそらく学校に行っているのであろうご子息がいないのも、わかるけれど。
他の使用人に会わないのはおかしいなって、少し思ってはいた。まぁこの広い屋敷、偶然行き違ってるってのも、確かにありえそうだけど。