君色デイズ
「まあ、そこまで言うんだったら無理にとはいわねぇよ。」


むしろ、誘っていただけて嬉しい。
今日だって、はじめて同じような歳の子…景雅様とショッピングに行けて、なんだかんだ言って楽しかったんだ。


「悪かったな、こんな時間に。」

「待ってください!」


あたしに背を向け、歩き出した背中に声をかける。思いのほか大きくなってしまった声に、景雅様は驚いたような表情で振り返った。


「いやなんかじゃありません。あたしでよければ、お付き合いします。」


そして一気に言いきった言葉に一瞬意味がわからないようであったけれど、


「……さんきゅ。」


そうぽつりと一言こぼすと同時に広がった笑顔。
その笑顔がやっぱり無邪気で幼くて。ふたたび見ることができたこの笑顔に、どくんと小さく胸が鳴った。





【04*END】
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