君色デイズ
うわぁ…、あたしなんて場違いも甚だしい。
来週のパーティーのためのお召し物を新調するのかなーなんてぼんやり思っていると、低い声が耳を揺らす。


「おい。」

「…はい?」


そして差し出されたのは、いかにもディズニープリンセスが着てそうな水色のドレス。…ってドレス?


「…景雅様、何でしょうか?」

「とぼけてんじゃねぇよ。これ、着てみろ。」


えぇぇえ?
ドレス?なんであたしが?
差し出されたドレスを手に固まるあたしに、景雅様は言い放つ。


「拒否権ナシ。」


うぅ…、前にも聞いたセリフに、鋭い瞳に、何も言い返せなかったけど。
いい加減、さすがにあたしにも拒否権くらいちょうだいよ。
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