君色デイズ

「あ？誰が使用人として出席しろっつったよ。」

「え？あの、じゃあどういう…？」


使用人じゃない立場って何！友人とか？
でもそんなことしたらまた紗彩様が気分を害するのが目に見えている。
けれど、困惑するあたしに、景雅様はそれ以上の反論の余地を与えてはくれなかった。


「いいから、つべこべ言わずそれ着てパーティーに出ろ。父さんや母さんには話は通してある。」

「…っ、ちょ、無理ですって！あたしがそんなにでしゃばったら、紗彩様にも失礼です！」


思わず紗彩様の名前を口にしてしまった。あ、と思った時には、一瞬だけ険しくなった景雅様の表情。


「紗彩？んなの関係ねぇよ。」


少しだけ低くなった声に、機嫌を損ねちゃった感は否めないけど。関係、無い訳なんてない。紗彩様の言葉がフラッシュバックする。