空の竜〜リュウに選ばれし者たち〜
悲
「違和感あるやろ?」
大ちゃんが、黙ってそれをみるわたしに言った。
わたしは、黙ってうなずく。
違和感……?
山の中に、アスファルトがしかれているのも、たしかに人の手がくわわってるけど・・・・・・
目が離せなかった。
この衝撃は…。
それだけじゃ、ない。
今…。
ゴミを見たまま
何もできない自分が、
ちっぽけでしかたなかった。
ごめんね?
バカだな…。
わたし。
誰にあやまってるの?
…。
わたしは、空を見上げた。
青い空。
そして、山の中からぐるりとみまわした。
昨日の雨のしずく。
葉っぱをきらきら
しずくをすって、夏にむけて、ぐんぐん
成長していく。
きれいだった――。
ここは、こんなにも。
だから…。
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