空の竜〜リュウに選ばれし者たち〜


「違和感あるやろ?」



大ちゃんが、黙ってそれをみるわたしに言った。


わたしは、黙ってうなずく。



違和感……?



山の中に、アスファルトがしかれているのも、たしかに人の手がくわわってるけど・・・・・・


目が離せなかった。


この衝撃は…。


それだけじゃ、ない。


今…。


ゴミを見たまま


何もできない自分が、
ちっぽけでしかたなかった。


ごめんね?


バカだな…。


わたし。


誰にあやまってるの?


…。


わたしは、空を見上げた。

青い空。

そして、山の中からぐるりとみまわした。


昨日の雨のしずく。


葉っぱをきらきら


しずくをすって、夏にむけて、ぐんぐん


成長していく。



きれいだった――。


ここは、こんなにも。



だから…。






.
< 25 / 100 >

この作品をシェア

pagetop