空の竜〜リュウに選ばれし者たち〜
大ちゃんの家にあがらせてもらう。
おばあちゃんちとちがって、床は、フローリングだった。
畳の部屋は、お客さんようで、わたしはそこに通される。
「めずらしいな。女の子つれてくるなんて」
大ちゃんの頭を軽くたたくように、彼はあらわれた。
「兄ちゃんは、あっちいっとけよ」
大ちゃんが言った。
あ……
あああ!!
だ、大ちゃんのお兄ちゃんだったの?!
「き、昨日はありがとうございました」
座っていたわたしは、立ち上がってお礼を言った。
大ちゃんのお兄ちゃんだった。
昨日山で、会った人。
「あ、なんや。兄ちゃんのことやったん?」
大ちゃんもすぐに、気づいて言った。
わたしは、こくこくとうなずく。