夜獣-Stairway to the clown-
「頼むから、放してくれ。桜子ちゃん泣いてるじゃないか」
三人は顔を見合わせ、笑いあった。
「ハハハ!コイツおもしれー!」
「かなり調子のってんの!」
「コイツもういいや。病院直行」
一人が面倒くさくなったのか、ポケットから折りたたみのナイフを取り出す。
相手は逆手にナイフを握ると、僕を蹴り飛ばし倒れさせ、うつぶせの状態で上に乗っかり手を押さえる。
「右手ぐらい使えなくてもいいよな」
さすがに右利きなのでまずい。
「止めろ、俺達が何をした」
「何も。俺達の娯楽になってくれりゃそれでいいんだよ」
今の世の中はどうなってしまったのだろうかと疑問に思う。
こういう人間が増えてきてるのは何故だろう。
余計な考えが思い浮かぶばかりだが、この状況は非常にまずい。
思考をめぐらしていると、後ろからふと声が聞こえてくる。
「ふうん、そうなんだ」
そちらを見ると、そこには見覚えのある人物が立っている。
「ア、アキラ?」
「あ?何だ姉ちゃん」
男は不機嫌そうな声は出しつつも、顔は驚いている。
「それがね、ちょっと用事を済ませてから桜子ちゃんを迎えに来たつもりだったんだけど、こんなことになってるなんてね」
アキラはポリポリと頬をかきながら、僕らを見ている。
表情には何ら変わりがないように見える。
「何一人で喋ってんの?何?一緒に楽しみたいわけ?」
ヘラヘラしながら、アキラのほうに桜子ちゃんの傍にいた一人の男が近寄っていく。
「そうねえ。私が混じったら楽しいことになるかもね」
アキラがニヤリと口の端をゆがませる。
「へえ、ノリノリじゃん」
男はアキラの片乳を軽く揉む。
「これからあんた達を病院に送るのがすっごい楽しみなの」
「え?」
男が驚いたのも刹那、腕が曲がらない方向に90度曲がっている。
三人は顔を見合わせ、笑いあった。
「ハハハ!コイツおもしれー!」
「かなり調子のってんの!」
「コイツもういいや。病院直行」
一人が面倒くさくなったのか、ポケットから折りたたみのナイフを取り出す。
相手は逆手にナイフを握ると、僕を蹴り飛ばし倒れさせ、うつぶせの状態で上に乗っかり手を押さえる。
「右手ぐらい使えなくてもいいよな」
さすがに右利きなのでまずい。
「止めろ、俺達が何をした」
「何も。俺達の娯楽になってくれりゃそれでいいんだよ」
今の世の中はどうなってしまったのだろうかと疑問に思う。
こういう人間が増えてきてるのは何故だろう。
余計な考えが思い浮かぶばかりだが、この状況は非常にまずい。
思考をめぐらしていると、後ろからふと声が聞こえてくる。
「ふうん、そうなんだ」
そちらを見ると、そこには見覚えのある人物が立っている。
「ア、アキラ?」
「あ?何だ姉ちゃん」
男は不機嫌そうな声は出しつつも、顔は驚いている。
「それがね、ちょっと用事を済ませてから桜子ちゃんを迎えに来たつもりだったんだけど、こんなことになってるなんてね」
アキラはポリポリと頬をかきながら、僕らを見ている。
表情には何ら変わりがないように見える。
「何一人で喋ってんの?何?一緒に楽しみたいわけ?」
ヘラヘラしながら、アキラのほうに桜子ちゃんの傍にいた一人の男が近寄っていく。
「そうねえ。私が混じったら楽しいことになるかもね」
アキラがニヤリと口の端をゆがませる。
「へえ、ノリノリじゃん」
男はアキラの片乳を軽く揉む。
「これからあんた達を病院に送るのがすっごい楽しみなの」
「え?」
男が驚いたのも刹那、腕が曲がらない方向に90度曲がっている。