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呼び止めたのはもちろん柳瀬。
私は歩きながら返答する。


「はい?」

「そっち、保健室じゃないんだけど」

「だから?」


可愛くない?当たり前。
かわいこぶるのも問題だ。


「うわ、サボり?」


うわ、うるさい。


「どこでサボんの。屋上いけないじゃん」

「サボる場所が屋上しかないと思ってるんですね、漫画の読みすぎ」


そう言った瞬間に
柳瀬の顔が赤くなっていく。
それは熱のせいなんだかなんなんだか。


「ほお、じゃあ連れて行ってみろよ」

「二人じゃもし見つかったときに言い訳きかない」


そう、怪しまれるのだ。
隠れるときも二人分の場所を取らなきゃいけない。

私1人なら狭い倉庫とかでも隠れられるわけで。
二人となると足音も増えるから見つかりやすい。


「ここはさあ大人しく保健室行っ「行けば?」


なんで私に聞くのだろう。


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