死神彼氏と五日間
それから、何度か大学のキャンパス内でユキトに会った。
真奈から声をかけることもあれば、ユキトからもあった。
そんな様子を見て、沙織は二人が付き合っているのだと思ったのだが、真奈は必死に否定した。
「つ、つつ付き合ってないよ!……まだ」
「まだ?!」
真奈は頷く。
「だって、ユキトさんは返事はいつでもいいって…」
「それ、いつの話?」
「二週間前、くらい?」
沙織は呆れたように肩をわざと落とした。
「そういう返事はなるべく早いうちに返すの、普通!」
「…え、でもユキトさんは…」
「ユキトさんが言っただろうが言わないだろうが、それはもう返事を出さないと白紙になっちゃうよ?」
沙織はいつも以上に真面目だった。