死神彼氏と五日間




「ただいま〜…」




帰ってくるはずのない声の代わりに、何やら人らしき気配がした。



「……!」



リビングを覗くと、机に向かって立っている人がいた。



暗くて見えにくいが、長身のため真奈は男性だと結論付けた。




―――…ど、泥棒っ!




何かが盗まれていないか、真奈は辺りを見渡したが特に荒らされている様子はなかった。




―――…よかった……って!




しかし、それはよくなかった。




なんと、その男は机の置物をじっと見つめていたのだ。





――――…やばい!盗まれちゃうっ!





ユキトから貰った大事なもの…―――



ここで失いたくはなかった。







< 28 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop