死神彼氏と五日間
「ただいま〜…」
帰ってくるはずのない声の代わりに、何やら人らしき気配がした。
「……!」
リビングを覗くと、机に向かって立っている人がいた。
暗くて見えにくいが、長身のため真奈は男性だと結論付けた。
―――…ど、泥棒っ!
何かが盗まれていないか、真奈は辺りを見渡したが特に荒らされている様子はなかった。
―――…よかった……って!
しかし、それはよくなかった。
なんと、その男は机の置物をじっと見つめていたのだ。
――――…やばい!盗まれちゃうっ!
ユキトから貰った大事なもの…―――
ここで失いたくはなかった。