死神彼氏と五日間
真奈は相手に気付かれないように、足を運び、そして部屋の電気をつけた。
「…!」
男は驚いたらしく、一度肩を震わせた。
「……そ、そこから離れてっ!」
真奈は勇気を振り絞って声を張り上げた。
「私の大切なものなのっ――――!」
「大切な、もの…―――?これがか?」
男がゆっくりとこちらを振り向いた。
――――…なっ!
ダークスーツに身を包んだ男性。
―――…泥棒って、こんなにイケメンなの?!
全身が黒いから一際目立つ深紅の瞳…――――。
「こいつは、あいつから貰ったんだな?」
「あいつ、って…」
――――…この人はユキトさんを知っているの?