死神彼氏と五日間
「…ダメだよ!それ、ユキトさんから貰ったのに…」
真奈は急いでその置物を手に取った。
そして渡さないとでも言わんばかりにそれを両手のひらで隠した。
それを見て、死神は深いため息をつく。
「――――…お前には、[悪魔]の存在についても知っておいた方がいいな」
「…それって、あなたが言うユキトさんのこと?」
死神は目を閉じながら頷き、そうだ、と呟いた。
「――――…悪魔とはな…」
死神の瞳がゆっくりと開かれる…。
――――…うわっ!あの美形にあの瞳も反則だよね。
あれで微笑まれたらさすがの私も射止められそうだ…。
ま、この人だいぶ堅物っぽいから笑わなそうだな、ユキトさんと違って…。
「―――…で、ここまでで質問はないか?」
「え!」
「なんだよ、『え!』って」
――――…やっべー…。
ついつい自分の世界に飛んでて何にも聞いてなかったなぁ。
えぇい!この際…――――!
「全部です…」
と答えてしまえっ!
ちょっと遠慮がちに言ってみたからな…