死神彼氏と五日間
死神の額に青筋が浮かんだのが見えた。
――――…やっぱりこの人、絶対笑わないな。
なんて真奈は自分が犯したことも忘れ、心の中で呟いていた。
「お前、聞いてなかったろ?」
「あは、あはははは…」
「…はぁ。もう一度説明する。今度は余計なことを考えてるな」
「はい!」
「返事だけだな、真面目なのは…」
――――…い、言い返せない…。
真奈がいかにも、うっ(汗)、といった顔をしたので死神は口角を少し吊り上げた。
―――…笑った…!……ことに入るのかな?
真奈には新たな疑問が浮かんでいたが、ここで考えているとまた飛び立っていきそうだったので我慢した。