死神彼氏と五日間
「……っ!そんなの…―――」
まだ信じたくない。
その言葉は発することなく真奈の頭から抜けた。
ふわっと自分自身が何かに包まれた。
「……死神さんっ?!」
真奈の身体を死神が優しく抱いていた。
死神の着ているスーツを通して感じる彼の熱…―――
―――…ああ、なんだかんだいって、死神さんも温かいんだね。
そして、細身の割についている締まった筋肉が真奈を壊れもののように扱う。
――――…なんだろ、この気持ち…?
人(の姿をした死神)の体温に触れているからだろうか、真奈は心が温かくなるのがわかった。
そして、次第に落ち着いていつしか涙はおさまっていた。