死神彼氏と五日間




――――…でも、人(もどき)に抱かれるのって、なんだか…





「温かいね…」




ここでも真奈の癖が出て、一番言うと恥ずかしい言葉を発した。



……当の本人は気づいていないみたいだが。




その時死神が、ふっ、と笑う声がした。





――――…あれ?笑った?




そう思うと同時に死神の腕の力が強くなったのがわかった。






「……死神、さん?」





真奈は顔を見たくて彼を呼んでみた。


しかし、死神は真奈の顔より奥にあり、こちらから見ることができない。





「ソウシ…と呼べ」




「ソウシ…さん」




「ああ、」






『ソウシ』と名乗った死神は、そういうと真奈の身体から離れた。






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