死神彼氏と五日間





――――数分が経ち、ソウシは息を整えた。




「ソウシさん、お水です」



「あぁ、悪い」




ソウシはコップいっぱいの水を手渡されると、一気に飲み干してしまった。




真奈はそれを見て、ソウシの目の前に正座して座った。




「なんだ?改まって…」



すると、真奈は喋り始めた。



「私、ユキトさんに一応告白とやらをされてるんです…。どうしたらいいですかね…」



「そんなの、断っちまえば済むことじゃねーか」





「そんな簡単に済まないと思うから訊いているんです!」





ソウシは、確かに…、と呟きながら顎に手を添えた。





「あいつがすぐに諦めるとは思えない。一応注意を教える」



「はい!」




ソウシは真奈の返事を聞くとまた、ふっ、と笑った。




――――…あ。




真奈は今回、ソウシの笑う姿を拝見できたのだ。




――――…でもこれ、笑ったうちに入るのかな…?





―――…むしろ、馬鹿にされてる感じが…。






< 45 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop