死神彼氏と五日間
うつむいていた真奈はソウシが近づいた気配を感じた。
ソウシは真奈の前で跪き、またそっと頭を撫でた。
「俺は…、お前を好きたい。お前を悪魔から守りたい。傍にいたい。大事にしたい……。――――…これでは不十分か?」
その言葉には優しさが包まれていて、うそ偽りがないことを語っていた。
今の真奈には十分すぎる言葉だった。
真奈はうつむいたまま首を横に振った。
「俺を信じろ、真奈。残りの日数を俺はお前を愛し続けるから」
「はい…」
まだソウシの顔は見れないでいた。
しかし、安心して彼を信じられると思い始めていた。
真奈は流れる涙を拭い、ソウシにはわからないところで少し笑った。
―――――…信じます、あなたを。
「お前を、悪魔になんかやらせない…」
最後のソウシの言葉は台所に響いた。