死神彼氏と五日間
真奈は赤面しながらソウシを上目遣いに見上げた。
「ソウシさん…」
「……真奈」
見つめ合う、二人…―――。
「………へっ、ふぇっ…」
「へ?」
「へくしょー!」
見つめ合った後の真奈の第一声は豪快なくしゃみだった。
呆気にとられたソウシは口をぽかんと開ける。
「か、花粉症なんです…!」
今日二回目の恥ずかしさに顔が火照るのを覚えながら真奈は言った。
「うん、わかった」
ソウシの優しい声がした。
その声を聞いて何故か安心してしまう自分に真奈は焦った。
――――…まだ丸一日だって経ってないのに、なんでこんなにも安心するんだろ…?
確かに昨日、ソウシは真奈が狩られるまで愛し続けると言った。
しかし、それにしては切り替えが早すぎるのではないかと疑問を感じることもあった。
――――…ソウシさん、かっこいいから普通にドキドキするんだよね。
ソウシの顔を覗き込む姿も、微笑む姿も優しい声をかける姿もみんなみんな美しかった。