死神彼氏と五日間
「そうですか…」
―――…でも、そのときになったらわかるよね?ユキトさんもなんらかの反応を示すだろうし。
「真奈さん?」
キャンパスの門を通ったところで後ろから透き通る声が聞こえた。
―――…こ、こここここの声はっ!
振り向くとやはりユキトが微笑みながら立っていた。
「ユキトさんっ!」
「やぁ、おはよう」
ユキトは歩いてきて真奈の隣に来た。
……偶然かもしれないが、ユキトはソウシの立つ反対側の隣に位置したのだ。
真奈は気にも留めなかったが…。
―――――…今日も、かっこいいなぁ。ユキトさん。
と 呑気なことを考えていたためである。
無論、ソウシの顔が一層険しくなったのも、ユキトがそれを横目で見ていたのも気付かなかった。
「……真奈さん」
「は、ははははいっ!」
真奈がユキトを見ると、彼は美しすぎる視線を向けていた。
――――…ま、まぶしいっ!
真奈の心はすでにその光に耐えきれずに目を手で覆いかぶせていた。
「ふふ…。今日も元気がいいね、………可愛いよ?」
そのままユキトは真奈に顔を近づけて、軽くウインクした。
そのときの真奈は……――――
ご想像通りである。