初体験
「もぉ一軒行くかぁ♪」
「理子、もう帰ろうよ・・・。」
「らによ、だらしらいわれぇ〜。」
完璧に酔った私は祐二に手を引かれながら夜中の繁華街を歩いた。
「う・・・吐きそ・・・!」
「は!?ちょ、ちょっと待てよ!?」
祐二は私の手を強く引いて、裏路地の溝で私をしゃがませた。
背中を強めにさすられると、胃の中のものが全て逆流した。
「うぅ・・・気持ち悪いよぅ・・・。」
「理子、歩けるか?」
「まだだめ・・・タクシー乗ったらまた吐きそう・・・。」
困り果てた祐二は、なにやら辺りを見回している。
「あ、理子、少し休んで行こう?」
言われるがまま、あたしは祐二に腕を掴まれとぼとぼと後を着いて歩いた。