初体験
「小野寺、俺と付き合って。」
もう、天にも登る気だった。
ずっと片思いしてた高橋くんに告白されるなんて。
部活帰り、下駄箱で友達を待っていたら高橋くんが走ってあたしの元に来た。
「あ、小野寺、話があんだけど・・・。」
そして告白されたのだ。
「え・・・!?本当に・・・?」
「おぅ。」
恥ずかしそうに俯く高橋くんの横顔は夕日に照らされ、より一層かっこよく見えた。
「俺と付き合って下さい。」
「・・・・・はい。」
顔を真っ赤にした高橋くんはあたしの方を見て笑った。
「小野寺、顔、赤いよ。」
「高橋くんも。」
お互い顔を赤く染め笑い合った。
「アハハハ!まじで〜?」
友達の声が響いた。
「やべ、じゃあまたメールする!」
「う、うん。」
どんどん友達の声が近付く。
「高橋くん?」
相変わらず真っ赤な顔で、高橋くんはあたしを見つめた。
吸い込まれそうな瞳。
そう思っていると、不意に高橋くんはあたしにキスをした。
チュッと愛らしいリップ音をたてると、高橋くんはすぐに唇を離した。