会いたいとおもえば、


夜になると、
キャバクラの女よりも分厚い仮面を被って私は一人歩く。


薄暗い、治安の悪い路地裏にある扉を開くと、私の避難場所が妖しい光を放ってそこに存在する。


「愛美ちゃん、今日もよろしくね」


オーナーが、私の存在に気づき声をかけてくる。

私はもう準備していた表情で「こちらこそよろしくお願いします」と軽く会釈してマジックミラールームへ入った。




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