会いたいとおもえば、


なんだよこの寒さ。
冷凍庫じゃん。


思わず舌打ちしそうになりながら、悴んだ手をコートのポケットに突っ込み、足早に歩いた。


ヒールの音が静かな朝の町に響き渡り、少しだけ背伸びした気分になる。


何だかんだ冬は寒いとか文句を言っといてなんだけど、暗くて静寂に包まれた朝の町は案外気に入っている。




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