小悪魔★boy


『お前、賭けのほうはどうなった?』



美波が
慣れた手つきで煙草に日をつけながら言った。



『今回も俺の勝ちだ。』


俺は相変わらず携帯に指を滑らせる。
カチカチという電子音はなりやまない。


『また遥の一人勝ちかよ、』

信吾がフェンスに項垂れた。

『賭けの内容がわるいんだ。』


光秋も携帯を眺めながら言う。








『ターゲットにした女子に、誰が早く告白されるかなんて、』









『俺のための賭けみたいなもんじゃんねぇ?』




俺がネコナデ声で
首を傾けて
上目つかいで光秋に言うと、



『はっ』



と光秋は挑発したように鼻で笑った。







『女だったら抱いてやったのに』







『殺すぞまじで。』












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